複利の話をしよう -7の法則- その2 8%以上で回らなきゃ投資しないほうがいい

投資した額に対し、どれだけ利益を出しているか。IRR(内部収益率)といいますが、非常に重要な数値です。

7%とは過去の「株式投資」における平均リターンです。どの期間で区切るかにもよりますが、一般常識としてその数値は広く使われています。

 

「工場を作りたい」「旅館を建てたい」「お店を作りたい」、みんな投資ですが、その利益率が「7%未満」だとすると、「そんなリスクを使うなら”株買った方がいいんじゃない?”」となります。合理的に考える、ということはそういう事です。ちなみに投資減税などを経産省に申請する場合はそのレートが5%とか低くなりますが、いずれにしても「投資はリスクとリターンの兼ね合い」であることは押さえる必要があります。

私はざっくり「投資は利回りが最低8%以上」と考えて、会社の投資行動を考えています。

さて、複利、という考え方は「再投資」があってこそです。利益が出たら使っちまいます、だと、儲けは減ってしまいます。逆に「再投資」することにより運用元本が上がりますので、儲けにドライブかかかります。上記の例から言いますと、工場の場合は「ラインのDX化投資による生産性向上」、旅館やお店の場合は「まめなリニューアルによるバリューアップ」、運送業なら「低燃費車量への切り替え促進」などです。

(ポイント) ■7%という指標は過去平均の株式投資での利回り。 ■7%未満の低収益な投資なら、いっそ株式投資したほうが安全だし合理的。 ■未来に対し収益率を落とさないために「再投資」はとっても重要。

 

山田 仁浩 (代表取締役)

 

※もっと言うと、「投資リターンはWACC以上でなければならない」ですが、説明割愛します。 ※7%とは「手ガネ100%」、つまり「アンレバ」です。レバレッジのお話は次回以降に。